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おじさん自転車講座

長尾藤三著。
「脱クルマ主義」の帯に惹かれ、ブックオフで105円で購入。

それにしても、タイトルに堂々と「おじさん」と書いてある本を
なんのためらいもなく買えるようになってしまい、すっかり私もおっさんになってしまったなあと思うと、
まったくもって感無量である。

クルマがなんだ!自転車こそ素晴らしいと
日々私が思っていることがそのまま書かれていて、文句のつけどころがない。
とは言え、この人なんだかんだでクルマ持っているから、少し説得力に欠けるのだが・・・。

私もなんだかんだで一応クルマは持っているのだが、
大体半径20km程度のところは自転車で行ってしまうので、ほとんどエンジンをかけることはなく、
非常に駐車場料金や自動車税や自動車保険がもったいない生活を送っているのである。

それでも雨降ったときとか、冬とか、友達に「乗せて」と頼まれたときとかに、
「ああ、やっぱりクルマはいいなあ」
とちょっと思うのであるが、冷静に考えるとこの程度の利用ならタクシーの方が安上がりなのである。
ちょっと脱クルマ生活に向けて背中を押してくれたかなあ、と思える本であった。

私がこの本で特に気に入った部分は、最終章の「豊かさの条件」についてである。
あまりにも気に入ってしまったので、ここで豊かさの7つの条件を抜粋する。

条件1.豊かさは、ゆっくりしていなければならない。
条件2.豊かさは、少し不便でなければならない。
条件3.豊かさは、静かでなければならない。
条件4.豊かさは、ひかえめでなければならない。
条件5.豊かさは、自然と調和していなくてはならない。
条件6.豊かさは、ちょっと懐かしくなければならない。
条件7.豊かさは、個人的でなければならない。

そして、以上の豊かさの条件を満たすための道具として
「自転車」を見直してみるのはいかがであろうかと思うわけなのである。
必ずしも、富があって最新の便利なものに囲まれている生活が豊かであるとは限らない。

これが10年以上前に出されている本とは・・・
この本にもうちょっと早く出会いたかった。

by gossy54200 | 2010-05-12 21:49 | 読書  

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