タイオガコクーンを使うために夕張に行った話(その3)

その2のつづき

栗山町に入って、夕張方面へとズンドコズンドコ進んでいきます。
途中に坂本九記念館があったが、開場前だったので通過。
上を向きながら更にスタコラ進むと、涙もこぼれずに栗山町継立の集落に入ります。
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継立の読み方は「つぎたて」
「オレ、今日継立でつぎたてのコーヒーを飲んだぜ」
と、だじゃれが作りやすい地名なのであるが、漢字で表すとわかりにくい
というか、わかりにくい以前に全くおもしろくないので、この地名を使ってだじゃれを作るのは危険だ。
これは私からの大事な忠告である。

ここまで50kmぐらい走って、さすがに何か補給した方がいいかなあと、継立のスパーで大福餅を購入。
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むしゃむしゃ。
うむ、いつも通りうまい。
やはりサイクリングにはあんこ系のおやつに限る。

んじゃあ、大福パワーでボチボチ進むかと進んでいったら、思ったよりあっけなく夕張市に到達した。
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「なんだ、もう着いたのか、つまんないな」
と一瞬思ったが、これはほんの夕張の入り口に過ぎない。
この後、牙を剥いて私に襲い掛かってくるであろう真の夕張が待ち受けているのだ。
ここは注意深くかつダイナミックに行動し、ホンモノの夕張の姿を調査していく義務が私にはあるのである。

おお、こんなところに、私に「休め!」と命令しているバス停がある。
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バス停の名前がわかるように拡大する。
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「サイクリング休憩所」という名前の停留所なので、特に休む必要性もないのであるが、
ここは天の声に従って、堂々と休憩をとることに決めた。

しかし、冷静に考えてみると、ここはサイクリング休憩所のわけであって、
サイクリングをしているということは常識的に考えて自転車でここまで来ているわけあって、
自転車を使うような人間が果たしてバスを使うのだろうかという疑問が残った。

ブロンプトンみたいにバスに持ち込めるようなちっこい自転車ならまだしも、
普通、サイクリングで休憩する人間がここから自転車を捨ててまでバスに乗るようにはとても思えず、
このバス停の存在意義を考えると、
「浅はかなり 夕鉄バス」
と思わず一句詠んでしまわざるを得ない。

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紅葉の季節でもないのに木々がほんのり色づいている。
辺りを見たら桜も咲いているし、なんかちょっと不思議な感じだ。

さて、夕張市街に向けて坂道が容赦なく私に襲い掛かってくる。
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おお、真の夕張の姿を垣間見るような思いだ。
と、一瞬思ったが、坂の傾斜自体はそんなにキツくなく、だらだらと坂が続く感じであった。
「なんだこれなら岩見沢周りで丁未峠を行った方が面白かったな」
などとは全く思わず、これはこれでそれなりにしんどい坂であった。

坂道モードが終わって、唐突に鹿ノ谷駅に場面を移す。
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鹿ノ谷駅は夕張駅のひとつ手前にある無人駅である。
寂しい奴と思われるかもしれないが、私は誰も居ない無人駅でひとりたたずむのが好きだ。
今回もちょっと駅舎の中に入ってみることにした。
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ベンチには親切にも座布団があって、
壁には夕張には絶対走らないであろう新幹線などの電車の写真や
相田みつを系のうさんくさい言葉などが無造作に貼られている。
この統一感のない掲示物が雑然とした味わいをかもしだし、大いに気に入ったのであった。

「ガンバレ夕張!」など、夕張に対する熱いメッセージがたくさん書かれているボードがあった。
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しかし、そんなメッセージの中に次のようなものがあったのも見逃せない。
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そうか、おじさんも志村けんは大好きだ。
今度、夕張に志村けんが来たらいいな。
いっちょめ、いっちょめ、わーお。

ホームに出てみる。
まずは、夕張方面を望む。
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ほんで、新夕張方面。
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ああ、いいなあ、この昭和50年的感じが。
この駅もかつては、夕張北高、夕張工高に通う生徒でにぎわっていたようであるが、
現在は両校ともに廃校になっていて、利用者は少ない。
また、はるか昔は夕張鉄道との接続駅であって、その名残か駅構内がやたら広いのであった。

すてきなたたずまいの駅でとても気に入った。
結局30分ぐらい、駅舎内やホームをうろうろとしていた。
また来るぜ、鹿ノ谷駅。

さて、思わぬ鹿ノ谷駅のよさに本来の目的を見失いそうになったが、
一応、今回の目的は夕張から列車に乗ることであって、まずは夕張駅に行かないことには話にならない。
道道38号線を通って、夕張駅に向かうことにする。
途中で地元民らしきじーさんが、線路沿いにある遊歩道を通っているのを見かけたので、
道道を外れて、遊歩道を自転車で進むことにした。
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この道が大正解。
線路が間近にあるので、きっと、列車が走っていたら迫力あるんだろうなあ。
さすが、地元民、いい道を知っている。
こういう寄り道は自転車だからこそできるんだろうなあ。
クルマでドライブしているだけでは味わえない光景だ。

夕張駅到着です。すぐそばにホテルマウントレースイがある。
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駅舎自体は新しく、鹿ノ谷のような風情を感じることはなかった。
黄色いハンカチがいかにもって感じでわざとらしいし。
ちらほら観光客もいて、この辺りだけは真の夕張とは遠い、まやかしの夕張という感じがしたのであった。
JRの時間までまだ1時間以上あるので、まやかしの夕張を離れ、
真の夕張を探るべく、町中をふらふらしてみることにした。

(つづく)
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by gossy54200 | 2010-05-25 23:26 | MTB | Comments(2)  

Commented by waltz_t at 2010-05-26 21:29
「その3」は懐かしい記事です。
夕張の坂は昨年通って結構大変な思いをしたんですよ。まだビギナーだったせいでしょうか。
チェーンが外れるトラブルを初めて経験した、思い出深い坂です。
Commented by gossy54200 at 2010-05-26 21:35
あそこの坂は夕張トンネルの手前のところで、
自分の通ってきたところが上から見下ろせる感じがいいですね。
「おー、オレ、こんなとこまで上ったんだ!」
って感じで。

おそらくバス停留所はサイクリングロードがあったころの名残なのでしょうけど、夕張駅前をプチ観光化するぐらいなら、サイクリングロードを保存してくれよ!
と一自転車乗りのわがままな意見をぶつけてみたりします。

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