タイオガコクーンを使うために夕張に行った話(その4)

その3のつづき

夕張駅から、市役所のある本町方面に自転車を走らせた。
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駅からは数100mしか離れていないのであるが、
ちょろちょろ観光客がいてプチにぎわいを見せていた駅前と比べると、水を打ったような静けさであり、
レースイリゾートと本町の間にはベルリンの壁のような超えられない何かがあるように感じた。

ゆうばりキネマ街道。
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懐かしい映画の看板が何枚もずらっとあるのであるが、街並みとまるで溶け込んでいない。
看板だけが妙に浮いている感じだ。
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なんでもいいからとにかく目立つことをやろうぜと
身の丈を考えずに観光施設を作っては、それが失敗していった夕張の状況が、
まるで街並みとマッチしない映画看板に表れていたような気がする。

むしろ、私がああ夕張だなあと感じたのは、
市民会館から聴こえてきた民謡だったり、下のようなボロボロの建物だったりしたのである。
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いろんなところが無責任に資本を投じてきては、
それがことごとく失敗し、マチから先を争うように人が逃げていく中で、
残された市民がひっそりと生活している様子が、
もの悲しい民謡や、今もなお人の住んでいるボロボロの建物に現れているような気がして、いとをかし。

いい感じの坂道と階段があったので、上に登って夕張の街を見下ろしたかったが、
JRの時間を考えるとそろそろ本町はいいなと思い、夕張駅に戻ることにした。
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メシは駅のすぐそばにある、ゆうばり屋台村というところで食うことにした。
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石炭ラーメンという観光客がだまされて食いそうなラーメンがあったので、
あえて私は夕張とは全く関係のないルスツ産の豚を使ったカツカレーを食うことにした。

店員がにこにこしながら営業スマイルで「カツが揚がるまで時間かかります」と言ってきたので、
私は仏頂面で「わかりました」と答えた。

さすがに仏頂面してるのもあれだなと思い、持ってきた宮田珠己の本を読みながらゲラゲラ笑った。
いや、さすがに店のなかでゲラゲラ笑うのは気持ち悪いので、
ゲラゲラ笑いたい気持ちをかみ殺して、ニタニタ気味の悪い笑顔を浮かべた。

カレーがやってきた。ついでなので読んでいた宮田珠己の本も一緒に撮った。
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さあ、食おう。パクリ。
うむ、普通にうまい。
うまいのはいいのだが、熱くて口の中を火傷した。
私はかなりの猫舌だったのだ。
(私は食い物が冷めていても全く気にしない人間で、基本コンビニ弁当とかは温めないで食う)

ごちそうさま。
もう少しえりも岬のような、場末の観光地的ひっそり感を期待していたのだが、
そこそこ人がいて、いろいろな意味で普通の飯屋だったよ。

さて、駅前で自転車をパッキングしよう。
バスツアーの客が結構いて、解体作業を見つめられてちょっと恥ずかしかった。
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「へえー、こんなものを入れる袋があるんだ」
と、バスツアー観光客Aさんは感心してくれたが、シャイな私はAさんを無視して、駅の中へと消えていった。

夕張の駅舎は観光案内所も兼ねていて、鹿ノ谷駅のような風情はなかったので、
特に駅舎内部の見学をすることもなく、ホームへと一直線に進んだ。
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駅名標。
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線路の終わり。盲腸線の終着駅ならではの光景だ。
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ディーゼルの一両編成の列車は定刻通りに出発したのであった。
さようなら夕張。
観光ガイドには決して載ることがないであろう鹿ノ谷駅と、本町のひっそり感がよかったよ。

最後に夕張のマンホールのふた。バリバリ夕張。
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次回、輪行編に続く。

(つづく)
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by gossy54200 | 2010-05-26 21:29 | MTB | Comments(0)  

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