とにかく限界に挑戦してみる(その8 そして、限界へ・・・)

その7はこちらです。

ということで、札幌から14時間半かけて、210km離れた名寄市までやってきました。
ここで、そろそろ帰りのことを考えましょう。
この時点で14:00です。

次の町の美深までは20kmぐらいで、楽勝です。
ここまでは間違いなく行けるでしょう。

その次の音威子府は50kmぐらい。
ここも、よほどのトラブルがない限り、18:49のJRに間に合うでしょう。

更に次の、中川町までは80kmぐらい。
JRの発車時刻が18:17と微妙なラインです。
20km/hペースを維持できれば行けないこともないですが、
不測のトラブルを考えると無理は禁物でしょう。

まあ、中川町まで行ったところで、290kmと中途半端な距離で、300km到達はできないので、
250kmオーバーが今回の目標になるのかな。
300kmは、また次回の楽しみにとっておきましょう。
その次回は永遠に来ないかもしれないが。

そんなわけで、一応、音威子府を目的地に設定することにして、更にズンドコ進むことにしましょう。

名寄に入って、ようやく70kmぐらい続いた向かい風から解放されましたね。
それでも、22~23km/hのスピードを維持するのが精一杯。
ギアのフロントはインナーのまんまです。

さて、走行距離が200kmを超えて、ここからは私にとって未知の領域に入ってきたわけであるが、
ここまで来ると

自分が破壊されて、妙にハイになります

徹夜するとき、ある一定の眠気を乗り越えると、妙にハイになるときがあるでしょう。
そんな感じです。
徹夜マージャン時の半荘10回目ぐらいの感じだね。
もう、役満しか見えてこないぞ!みたいな気分。

ある一定の壁を超えなければ、見えてこないものがあるのです。
自分で勝手に壁だと思い込んでいたものを破壊するのは、楽しいものです。

PM3:00、美深町突入。
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セブンイレブン美深西1条店で、最後の補給&休憩。
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ここで、女性単独行のチャリダーがやってきましたね。
TREKのクロスバイクをドロハンに改造したものに、荷物満載というスタイルです。
バンダナに覆われて、顔は全く見えず。
話しかけるのもめんどくさいので、サンドイッチと大福餅を食って、そのまま走り出します。
俺はそういった出会いを大切にしない人間です。
女性チャリダーの健闘を祈る。

美深市街から10km近く離れたところに温泉がありましたね。
「この風呂でのんびりして、美深市街に戻っても250kmは超えるから目標は達成されるなあ」
と、チラッと思ったが、今回のコンセプトはあくまで

とにかく限界まで行く

ことであるので、更に北へと向かうことにしましょう。
ったく、素直に休めばいいものなのに、俺はホントに、クソマジメでゆーずーの利かない人間だ。

美深の市街地を過ぎると、民家が一軒もないような田舎道をひたすら進むだけですね。
この段階になると

よし、行ける!行ける!

まだまだ、大丈夫!

よっしゃ、下りだ!ラッキー、ラッキー!

などと、かなりの大声で叫んでいた。
どーせ、誰も聞いてないから大丈夫だろうと思ったら、
叫んでいるところで、バイクが私の脇をグイーンと通り抜けて、
「あ、今の聞かれたかな?」とちょっと恥ずかしい気分になったのだが、今となっては別にいい。

走っていたときは、気力が充実しているので、それが声になって出てきているのだと思ったけど、
今思うと、こうやって自分を鼓舞しなければやってられなかったんでしょうなあ。

天塩川。
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稚内まで微妙に近づいてきている。
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どこかで一泊して、稚内、いや宗谷岬を目指すのもありかなあと一瞬思ったが、
絶対に一回寝ると集中力が切れると思ったので、やめた。
今日で終わりだと思うから、ここまで頑張れたんだよ。

この辺りで、左足のふくらはぎから膝裏、もも裏にかけて鈍痛が走った。
左足をかばって右足に力を入れて漕いでいるうちに、右足まで違和感を感じるようになった。
体力的にも、この辺が限界のようだね。
ここでゴール地点を、最終的に音威子府駅にすることに決めた。

音威子府村到達。読み方は「おといねっぷ」。人口905人と、北海道一のミニ村です。
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「おといねっぷ」という語感に力強いものを感じ、
この集落の酋長が、素手で熊とケンカをして勝ったとか、そういう勇ましい伝説があって
そっからマチの名前がついたのかなあとか、勝手な想像をふくらませていたが、
実際はは、泥で汚れた河口という意味のアイヌ語から来ているということだ。なーんだ。

あと5km!
足は相変わらず痛いが、ここまで来ると気合だ!気合だ!気合だー!

音威子府の道の駅。ものすごくショボ・・・、いや、シンプルで味わいのある道の駅だ。
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PM4:30、ついに音威子府駅に到達です!
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着きました。
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着いたのです!
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走行距離 266km
平均速度 20.0km/h
走行時間(休憩含まず) 13時間18分


ブルベに何回も参加するような、本格的な自転車乗りと比べると、全然大した記録ではない。
それでもオレは、オレなりに、ついに限界まで、頑張ることができたのだ・・・。

おめでとぉぉぉぉ!にっぽんいちぃぃぃぃぃぃ!


♪ アーアーアーアーアー アーアーアーアーアー

記録、それはいつも儚い。

1つの記録は、一瞬の後に破られる運命を自ら持っている、

それでも人々は記録に挑む!

限りない可能性とロマンをいつも追い続ける、

それが人間なのである。

次の記録を作るのはあなたかもしれない!!


※ これの元ネタがわからない人は、下の動画の5分ぐらいのところからを見てください。


小学生のとき、日曜の夜に見て熱くなったテレビ番組のことを思い出しながら、
意味もなく、誰もいない土曜の夕方の駅前で、ひたすら勝ち誇った表情をしていた私なのであった。

(次回、エピローグに続く)
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by gossy54200 | 2010-09-25 23:19 | ロード | Comments(2)  

Commented by hashirouyo at 2010-09-28 22:26
遅コメすみません。
>びっくり日本新記録
放送の次の日の学校での話題はコレで決まりでしたよね~。大人になったら絶対に出場して最後に『チュッ』ってしてもらうって密かに夢見ていたことを思い出しました(笑)。
Commented by gossy54200 at 2010-09-28 22:32
ハシさん、こんばんは。

どういうわけか、音威子府駅に着いた瞬間
頭の中で、あのエンディングの「アーアーアーアーアー」がエンドレスで流れていたのですよね。

家帰って、YouTubeで動画見つけてえらく感動しました。
そうだ、そうだ、あの「チュッ」があったんですねえ。

ロングライドのゴールで、いきなり美女が出てきて「チュッ」ってやってくれないかなー(妄想)。

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