2011北海道マラソン(その6)

その1 その2 その3 その4 その5

再び新川通に入り、もうゴールは完全に見えてきた。
千歳のときは、あまり土地勘がなかったので36km地点を過ぎても
あとどれだけ行けばゴールなのかという具体的なイメージがさっぱりつかめなかったが
ここは、慣れ親しんだ地元札幌である。
あとは、北大構内を通って、道庁前を抜け、大通西8丁目のゴールを目指すだけだ。
具体的なゴールがイメージできるのは、精神的に心強い。

ところが、精神的には心強かったのであったが、肉体的にはボロボロだった。
とにかく足の甲が痛い。
すげー痛い。
とてつもなく痛い。
よくわからんが、きっと「リスフラン関節」を痛めたに違いない。
「リスフラン関節」が具体的にどこを示すのかはよくわからんが
確か足の指が集まっているところのどこかのような気がした。

「内転筋痛」や「坐骨神経痛」なんかと違って、「リスフラン関節炎症」なんて言うと
カタカナで何だか偉そうだ。
「太もも挫傷を乗り越えて完走」って言うのよりは
「リスフラン関節の炎症を乗り越えて完走」って言う方が、大事業を成し遂げたんじゃないか
そんな気がしてならないのである。

そんなわけで、泣く子も黙る「リスフラン関節炎症」と勝手に自分で診断をつけながら
北大構内に入った。
この辺りは、痛さのあまりにほとんど記憶がない。

あとどのくらいのペースで走れば、どのくらいのタイムで完走などと考える余裕はなかった。

とりあえず思ったことは
「武蔵短大前の女学生が可愛かったなあ」ということと
「40km地点に着いたら歩こう」ということぐらいであった。

北大構内は緑に囲まれて、涼しげに感じた。
相変わらず沿道にはたくさんの人がいる。
でも、もう沿道の声援に手を振るとか、そんな余裕はない。

うつろな表情で、ストライドがまったく伸びなくて、不自然にピッチだけ速い
「早送りゾンビ(ゆげ氏命名)」として、キャンパス内をさまようのみなのであった。

40km地点到達、タイムは4時間4分24秒(35~40kmのラップタイム35分42秒)。
トイレタイムのことを考えると、まだ、キロ7分未満で走れている。
早送りゾンビ走法の賜物である。

「ああ、ここまで来たら4時間20分以内を目指したいなあ」
「沿道の人たちがよってたかって励ましてくれるので、ここで歩いたらカッコ悪いなあ」
もうええわ、こんな苦しいことはよ終われ!

などの気持ちが支配して、40kmで歩くという計画はやめることにした。
恐らく3番目の理由が一番強かったように思われる。
もう、沿道の観衆や他のランナーのことなどどうでもいい。
「ただ自分が楽になりたい」
それだけのことしか思えなかった。

北大構内を出て、ヨドバシカメラの横を通り、旧道庁赤レンガ前に向かう。
もう完走は間違いないが、うれしいとかそんな気持ちは全くない。
残り2km弱の距離を、沿道の声援を楽しみながら走ろうという気持ちも全くない。

とにかく早く終わってほしい。

ひたすら腕時計をチラチラ見ながら走っていたが
もう、4時間20分切りまで、キロ何分で行けばいいかなんて計算する能力は私にはない。
そのときの私は「5-3=1」とか「2×8=28」なんてことをやらかしかねないぐらいの思考能力しかなく
ヘキサゴンに出たら里田まいと共にヒーローになれるんじゃないかと思った。

旧道庁前の広場に入る。
BB(日ハムのマスコット)とドーレ君(コンサドーレのマスコット)と知らないマスコットの人形が並んでいた。
恐らく最後のマスコットは、レラカムイのマスコットのような気がする。
っていうか、レラカムイってもう存在してないんだよな。
バスケのことは全然わからん。

とりあえず3体のマスコットキャラがハイタッチを求めてきたので
最後の力を振り絞ってハイタッチで応えさせていただいた。
今思えば、これもまた2011北海道マラソンの思い出として残るのかもしれないが
バスケチームのマスコットキャラは未だ謎のままである。
(ネットで調べればすぐわかるんだろうけど、あえてそこまでして知りたいとも思わない)

旧道庁を過ぎて、右に曲がる。
大通を西へと向かう。
西日がめちゃくちゃまぶしい。
ゴールはもうすぐのはずだが、まだ見えない。

300mぐらい進む。
おー、見えた。見えてきた!
「Finish」と書かれた横断幕が!
西日に隠れてうっすらと見えている。

時計を見ると、4時間17分30秒ぐらいだった。
ここまで来たら4時間18分を切ってゴールしたい。
4時間18分を切ることに意味なんかないのであるが、そこはあれだ
買い物をするとき、8000円のものよりも7980円のものを好む、世の奥様方の気持ちと同じである。

あと、100m。

50m、40m・・・・・・。

4時間18分まで、あと10秒。

最後の力を振り絞って走る。

4時間17分55秒、56秒、57秒・・・・・・。



ゴォォォォォォォォォーーーーーール!!!!



記録、4時間18分00秒
(40km~42.195kmのラップタイム13分35秒)


かくして、最後の無駄なスパートと共に
私の2011年北海道マラソンは、無事に幕を閉じたのであった。
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             ▲完走メダル

(次回、反省編につづく)
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by gossy54200 | 2011-09-05 00:43 | ランニング | Comments(4)  

Commented by かっぱちゃん at 2011-09-05 21:40 x
素晴らしいです。
最後まで諦めない忍耐力。

それにしても道庁にいた知らないマスコットは何者だったんでしょうかね(笑)



記録より記憶に残るランナーを目指してます。
20年くらい連続でアンパンマンで走れば、覚えてもらえますよね(笑)
とりあえず2年連続達成!

反省編も楽しみにしてますね。
Commented by gossy54200 at 2011-09-05 23:41
ありがとうございます。

初めての北海道マラソンということで
「とにかく完走したい」ということで、あまり精神的に余裕はなかったんですが
これで一皮剥けましたかね?

来年以降は、「楽しみ楽しませる」方向を目指していきたいです。
そのためにも、フル5時間は余裕という走力を身につけたいですね。

かっぱちゃんさんについていろいろ調べさせていただきましたが
2009年の目玉おやじヴァージョンもよかったですね。
これで制限時間内で走っているから余計かっこいいです。

ところで大会のときからずっと疑問に思っていたのですが
給水のときって、やっぱり中の人を登場させているのでしょうか?
Commented by siro_pug at 2011-09-06 02:09 x
やっぱりマラソン完走ってホントすごいことなんですね~
自転車と比べると、ただ走っているだけ?とか思いがちですが、
完走するための練習、戦略、肉体、精神の限界への挑戦なんですね~
そこで「アンパンマン」さんのような余裕もある方もいらっしゃらる・・
すごい世界です。

まさかの「アンパンマン」さんご本人様降臨にも驚きましたがw
Commented by gossy54200 at 2011-09-07 00:11
フルマラソンもブルベのようなロングライドと同じように戦略が大事なのではないでしょうか。
今回の経験を通して、いろいろと自転車にも役立つなあというものを発見したような気がします。

「アンパンマン」さん=「かっぱちゃん」さん
ご本人のブログを拝見したところによると
あの余裕の中には、月300~400km走行という努力があるのですよね。
いやぁ、つくづく感心しました。

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