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第2回夕張ロングライド210(その4)

三笠のクロフォード公園を過ぎて
ここからは岩見沢→長沼→南幌→北広島→恵庭→長沼と平野部のコースになります。
調子は絶好調!!
さあ、ここは先頭でTNIさん、masaさん、k98brさんを引いていくのだ!

最初の上り坂を、立ち漕ぎで華麗にクリアして、30km/hオーバーペースで進んでいく。
この辺りは地元なので、勝手知ったる道だ。
さあ、グイグイ進んでいこうぜ!

ところが・・・

ところがである。

岩見沢に入った辺りから、急に力が入らなくなった。
確かに風は向かい風になっている。
しかし、それを差し引いてもあまりにスピードが落ちたんじゃないか、俺。

変だ。

これは変だ。
まるでカラーライマーの切れたウルトラマンのごとく、すでに地球の平和は守れない状況になっている。

変だが、ペースが上がらないのは仕方がない。
ここはTNIさんに先に行っていただいて、追っかけることにしよう。
お先にどうぞ、TNIさん。

しかし、早くも力を使い果たしてしまった私は、TNIさんを追っかける力などあるわけがなく
TNIさんは、見る見る間に私の前方遥か彼方に位置し
私の視界からはゴマ粒のように小さくなってしまった。

続いて、トイレ休憩を取っていた、masaさんが追いついてきました。
しばらくは二人で走っていたのですが
masaさんが一生懸命話しかけてくださっているにも関わらず
それに受け答えする気力もなく
気がつけば、masaさんもはるか前方に消え去り、私の視界から見えなくなってしまったのであった。

そして、三笠までマイペース走行で大人の走りをしていたk98brさんに、ここで追いつかれます。
急激にペースが落ちた私に、k98brさんも「あれっ?」と思ったかもしれません。

萩の山スキー場を過ぎた辺りから、徐々に意識が朦朧としてきた。
何だか、自分でないものが自分の意識を支配して
悪魔に魂を乗っ取られながら、ペダルを漕いでいるかのような感じだった。
おいおい、まだ120km以上も残っているんだぜ!
大丈夫か?俺

ああ、これは「ハンガーノック(燃料切れ)だなあ」と自覚した。
エイドでお菓子はたくさん食べたし、給水もこまめにしていたはずなんだけどなあ。

とは言え、低血糖状態になってしまったのか
体がフラフラして、異常に眠い。
これはマズイ。
三笠でもらったお菓子を食べたり、ゼリー飲料でエネルギーを補給したりして
走りながら回復を待つことにした。

何とか倒れそうな眠気からは脱出したが、足は相変わらず重い。
ここで、「棄権」という文字が頭の中をかけめぐった。
ちょ、ちょっと待て、私はあの「北海道マラソン」も完走したのだぞ。
こんなところで、棄権などしたくない、絶対に棄権だけはヤダ。

それにしても、TNIさんとmasaさんはもうはるか彼方に行ってしまったのだなあ。
k98brさんも、私のペースに合わせて下さっているが、明らかに余力がある感じで
「いや、私なんかに構わず、お先にどうぞ」という感じで、ちょっと恐縮した。

ヘロヘロになっているところで、TNIさんとmasaさんが我々を待っていてくれた。
正直、このペースだと、ゴールまでお会いすることはないのかなあと思っていたのだが
すっかりへばってしまった私に合わせて下さるようだ。
ありがたい、感謝の言葉もない。

栗沢の駐車場公園で軽く休憩して、再び走り出す。
k98brさんが、私の速度に合わせて先に引いてくださったのが、ものすごくありがたかったです。

スピードは21~22km/hが手一杯。
三笠の時点で28km/hあった平均速度が、面白いように落ちていきます。

途中で、100kmコースは真っ直ぐ、210kmコースは右折の案内が。
何食わぬ顔で、100kmコースに逃げようかなあ
なんて思っていたのですが、k98brさんが私に合わせて下さっているのに
そんなことができるわけがありません。
ここは、清水の舞台から飛び降りたつもりで、えーいと右に行ってやろうじゃないか!

(余談ですが、100kmコースって、実際は120kmぐらいあったそうですね。100kmで参加された方は、100km過ぎても全然ゴールが見えてこないので、精神的にキツかったのではないでしょうか?)

そんな中、コース上で我々を撮影しているカメラマンを発見!
「へえ、運営スタッフが少ないのに、こんなサービスもあるんだ」ぐらいに思っていたのだが
何と、このカメラマンはスタッフとは全く関係がなく、k98brさんの個人的なお仲間ということでビックリ。
(というかk98brさんが、一番ビックリされたことと思いますが)
コースの至るところで、私たちを激写してくれます。

沿道の応援という面では、寂しい大会でしたので
こういう形の応援は非常に励みになりましたね。
ほとんど引きつった表情しかできなかったと思うけど
カメラマンの方にも「メロンパンナちゃん」はウケていたようで、ちょっとうれしいです。

少人数ながらも、確かに我々を応援してくれる人はいるんだ。
もう、ゆっくりペースで行くことしかできないけど
ここまで来たら制限時間ギリギリでいいから、何とか完走してやろうじゃないか。

11:00ごろ、長沼のコンビニで休憩。
ここまでで、ちょうど100km。
ほぼ、全行程の半分である。

出発から5時間ということで、フルマラソンだったら、このくらいの時間にはもう終わっているんだよな。
実はこのイベント、フルマラソンよりキツいんじゃないか?
どうも「北海道マラソン」完走でいい気になっていたのか
このイベントを完全に舐めていたような気がする。
8月はほとんど自転車に乗ってなかったし
9月に入っても、前日になってようやく一度40kmぐらい乗っただけだ。
ほぼ万全の体制で準備した「北海道マラソン」に比べて
明らかに自分の力を過信して、準備不足だったことをものすごく反省した。
やっぱり出ると決めたからには、やるべきことをしっかりやんなきゃな。
ヘルメットに「メロンパンナちゃん」なんてつけている場合じゃなかったんだよ。

コンビニ休憩が終わり、北広島に向けて走り出します。
ここでmasaさんのペースがちょっと落ちてきたようなので、何とかついて行って一緒に走ります。
辛いのは自分だけじゃないんだ。
ゴール目指して、一緒に頑張ろう。

長沼→南幌→北広島にかけて、道はほぼ平ら。
景色は殺風景。
風はちょっと向かい風。
この辺りは走っていて、面白くも何ともなかったですね。
アップダウンの激しい道も嫌だけど、こういう単調な道も嫌。
北海道マラソンで言うと、新川通みたいな感じの道だった。

北広島到達。
もう、TNIさんやk98brさんは、はるか先に行っているのかなあと思ったら

何と

何と・・・

お二人はたいやき屋で待っていた。
第2回夕張ロングライド210(その4)_a0156548_2381614.jpg

おお、私のブログでの何気ないコメントを覚えていてくださったのですか!
「たい焼き屋 たんぽぽ」の大ファンとしては、ここでの休憩はありがたい。

たい焼きが焼き上がるまで、6分ぐらい時間がかかるということで
店内でグターッと休憩。
年上のTNIさんやk98brさんに立ってもらって
私はのうのうと座っていて、何だか申し訳ない気分だった。

たい焼きが焼き上がる。
さあ!食うぞ!
パクっ。

あれ?

おかしいなあ、たんぽぽのたい焼きってこんな味だったっけ?

てゆうか、味ないし・・・。

序盤のハイペースで自爆してしまった私は、すでに味覚というものが失われ
何を食べても同じなのであった。
恐るべし、サイクリングの燃料切れ。

(ここまでの走行距離115km 走行時間 6時間)

(つづく)

by gossy54200 | 2011-09-17 23:19 | ロード  

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