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小径車羊蹄山一周ツアー(その4)

最近、週一ペースの少しサボり気味の更新頻度となっております。
何か書けないんですよね。

羊蹄山シリーズも、今回で最後ということで、小径車の可能性について大上段に語ってやろうなどと思っていたのですが、考えれば考えるほど結論はまとまらず。
まあ、一応、小径車と公共交通機関の問題については、問題提起ということで、最後にまとめさせていただくことにして、まずはツアー後半の様子から。

ええっと、最後の壁のような坂に挑もうとしたところで、前回は終わったんですね。

坂は勾配7%ぐらい、距離にして500mぐらいの坂です。
このときのワタクシは、どういうわけか「シングルスピード(要するに変速なし)のシンプルな自転車が欲しいなあ」などと思っておりまして、実は今回の行程では、変速を一切使わずにトップしばりで走っていました。
どこまで変速に頼らないでやっていけるかなあと。
単なる自己満挑戦ですね。

さすがに最後の坂はキツイなあと感じ、それまでのゆるい下りでで一気に加速をつけて、その反動で上ってやろうという作戦に出ることにしました。

んなわけで、加速をつけるべく、一気に先頭に出ることにします。
待ってろよ「壁」よ!

上りに入ります。
最初のうちは、下りの反動で一気に上ることができます。
しかし、それもせいぜい200mぐらい。

こっからがきつかった。
全体重をペダルに乗せようとしても、なかなかペダルが下に落ちていかず。
ケイデンスにして30~40ぐらいだったのではないでしょうか。
コケないようにバランスを取るだけで手一杯。

そんなよろよろになっている私を、BD-1の店主Aさんが颯爽と抜いていきます。
当然、追いかける余裕などなし。

精根尽き果てて、坂のてっぺんで休憩。
しんどい思いをしてたどり着いただけあって、ここからの羊蹄山がベストショットだったと自分では思っています。
小径車羊蹄山一周ツアー(その4)_a0156548_22242271.jpg

にしても小さい車輪の自転車で、女性を含めた全員が足をつくことなく7%の坂を上りきったのですよね。
もちろん、皆さんの脚力が優れているのが一番の要因と思いますが、BD-1やブロンプトンのギア比設定は十分上りに耐えられるスペックなのだなあと、改めて感心するところでありました。

「壁」を過ぎたら、後は平坦な道です。
倶知安の市街地を駆け抜けて、倶知安駅に戻ります。

お昼ごはんは店主Aさんの選定でここになりました。
小径車羊蹄山一周ツアー(その4)_a0156548_2231201.jpg

駅の目の前にある「安藤食堂」。
Aさんが選定した理由は「食べログ」に感想が書かれていないから。
さすが、元アウトドアショップの店員さんということで、冒険心にあふれた選定理由です(笑)。

そんな謎の多い安藤食堂さんでしたが、入った瞬間に、おばちゃんと食事をしていたお客さんが暖かく迎えてくれます。
地元民に長年愛されているお店という感じですね。
おすすめは「丼もの」ということで、メンバーの半分ぐらいは「かつ丼」を注文します。

で、ワタクシは某政党総裁のマネをしてカツカレー(って、このネタも賞味期限切れだな)。
小径車羊蹄山一周ツアー(その4)_a0156548_2240682.jpg

ちなみにこのカツカレーは3000円以上もするような高級カツカレーではなく、750円の庶民的なカツカレーであります。

いただきます。

おお、カツが柔らかくてうまい!

何だか懐かしい味だなあ。
岩見沢の昔あったレストラン「高島屋」のカツカレーのようだ。
まあ、古くからの岩見沢市民以外には「高島屋」と言ってもワケワカメなのであろうが、要するに昭和50年代を思い出させてくれるような懐かしさを感じたのであった。
映画「三丁目の夕日」の世界ですね。

ごちそうさまでした。

話もはずみ、サイクリング後の楽しいひと時を過ごさせていただきました。
ネットでは情報がなくても、おいしい店はあるんだなあと。
あえて、情報に振り回されない選択をしたAさんに拍手!
(私はこういったお店の選び方が大好きだ)

さて、後は自転車を畳んでJRに乗って帰るだけです。
折りたたみ自転車を車に載せて目的地まで行って、そこからサイクリングを楽しむというのも、ひとつのサイクリングの楽しみ方ではありますが、公共交通機関を使うことによって大きなメリットがひとつあります。
それは何か?


思いっきり酒が飲めることです。


まあ、飲めない私が言うのもあれですが、やはりサイクリングの疲れを癒すにはビールでしょということで、缶ビール片手に列車に乗り込む方もいました。
こういう自由な楽しみ方ができるのが、折りたたみ自転車の魅力なのかもしれません。

もちろん、車両を自転車で占領した上で、大宴会……なんてことになったら他の善良な乗客の皆さんの視線が恐ろしいので、そこは節度を持って楽しみます。
公共交通機関にデカイ荷物を持ち込むときは、小さい態度で臨まなくてはなりません。

我々は乗りませんでしたが、SLも倶知安駅に停まっていましたね。
小径車羊蹄山一周ツアー(その4)_a0156548_22582882.jpg

のんびりと札幌まで列車に揺られて、今回の羊蹄山ツアーは終了です!
店主Aさんを始め、ご一緒して下さった皆様、ありがとうございました。
また、来シーズンもどこかでお会いできればと思います。
シャカリキスタイルのサイクリングもいいですが、こういう輪行をからめたのんびりスタイルのサイクリングもまたいいものですね。


さて、小径車羊蹄山ツアーも無事に終わったわけですが、今回の記事を通して「折りたたみ自転車」と「公共交通機関」を組み合わせた楽しみ方が少しでも伝われば幸いに思います。

このように「自転車」と「乗り物」を組み合わせれば、マイカーの使用も減って、エコな生活を過ごすことができるのではないでしょうか。
だからと言って、「そうだ!みんな折りたたみ自転車を買って、どんどんJRやバスに乗ろうぜ!」と言うほど物事は簡単ではないような気がします。
えー、ここからは私見のオンパレードです。
反論も多いこととは思いますが、まあ、一自転車乗りの意見と言うことで、耳を傾けていただければ幸いに思います。


1.使っている自転車が高すぎて、所詮はマニアの遊びなのではないか。

「折りたたみ自転車はええでっせ、こんなに簡単に畳めて、旅行とかには超便利!」
「へー、いいねえ、で、この自転車いくら?」
「ええと、15万ぐらいだね」
「……………。」
(会話終了)

はっきり言います。
自転車を特に趣味にしない人にとって15万は高すぎます。
かと言って、安い折りたたみ自転車では畳んで輪行しようなどという気にはなかなかなりません。
重かったり、折り畳みがめんどくさかったり、袋に入れにくかったりで。
(私がDAHONボードウォークを所有していたころは、2年で2回しかJR輪行はしなかった。ブロンプトンに比べると畳む労力が大きく感じるのである)

輪行しやすい自転車が、それこそ5万円以下で売られるようにならない限り、こういう活動は広まっていかないのではないだろうかと思ったりするのですね。


2.そもそも北海道はクルマ社会なのだ。

輪行するにあたっての大前提は「自転車を載せるのに適した交通機関がある」ことなのです。
公共交通機関が首都圏に比べて脆弱で、かつマイカー保有率の高い北海道では
「えー、JRだと2時間に一本しかないのか。だったらクルマに自転車載せて行った方がいいわ」と、自転車を趣味にしている人でもマイカーを使っちゃうのですよね。
実際、私も長万部のブルベやセンチュリーラン紋別はクルマに自転車を載せて行ったわけだし。
北海道でも「サイクルトレイン」なる試みが何年か前に行われましたが、現在ではさっぱり行われていません。
悲しいですが、ここに北海道の「公共交通機関に自転車を持ち込む」認識の現実があるのではないでしょうか。


その他にも、何点か思うことはあるのですが、うまくまとまらないし、HECCの理念に反するようなこともありますので、いずれまとまったら書くことにします。

ひとつだけ言えることは


非自転車乗りの自転車乗りに対する目は厳しい。


ということだと思います。
こういう現状を打開するにはどうすればいいか?

最後にちょっと重い話題となってしまいましたが、シーズンオフをきっかけに、考えていきたいと思います。

(このシリーズ終わり)

by gossy54200 | 2012-11-17 23:53 | ブロンプトン  

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