2016北海道マラソン参加記(その5)

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《35km~ゴール》

35km地点を過ぎて、琴似栄町通へと入ります。
この辺りから脚が動かなくなってきました。
体感的にキロ5分30秒ペースぐらいに落ちたような気がします。
ただ、時計を見て、実際のペースを知るのが怖いので、何事もなかったように淡々と走ります。

「くまモンお帰りなさい~」という応援を受けます。
あ、この方、往路のときも見たなあ。
こんな1万以上もランナーがいる中で、私の存在を覚えていてくれたのか。
ありがたいことです。
というか、よく俺も覚えていたなあ。

琴似栄町通を左折して、再び新川通に入ります。
明らかに後続のランナーにどんどん抜かれています。
はっきりとペースが落ちたのがわかります。
レース前の計画では、抜くランナーがいたら100~200mまではなんとか食らいつくなんてことを考えていましたが、無理でした。
3mも追いかけることができません。

それでも、アンバサダーの野尻あずささんがコース上に立って、ハイタッチで我々を元気付けてくれます。
ありがとう野尻さん。
はっきり言って、今まで野尻さんの存在を知らなかったけど、これから応援することにするよ。
ウィキで調べたら、クロカンスキーからマラソンに転向して、更には実業団に属さないで個人で活動している異色のランナーなのですな。
こういう一匹狼的な選手は応援したくなる。
女性に対して一匹狼と言う表現が適当かどうかはわからんが。

さて、ハイタッチで元気はもらえて、気持ちは折れていないが、とにかく脚が前に出ない。
あともう少しでゴールだってのがわかってるので、気分的にはそんなにキツくはないんだけどね。
残り5km、できるだけのことはやっていこう!

北大構内に入ります。
ちらちらと時計に目をやるようになったが、もう思考能力がほとんどなく、残り何分のペースで行けば、どのくらいのゴールタイムになるかということが計算できなくなったので、時計を見ても無駄だなと。
計算のために脳みそを使う余裕があったら、その分、手足を一生懸命動かさんかと。

木々に覆われた北大メインストリート。
木陰が涼しく感じます。
とにかく何も考えないで、ゴール目指して走るしかないのです。
気持ちは折れてないし、どこも痛くないんだけど、脚だけが動いてくれないもどかしさ。

40km地点通過。
タイムは3時間28分54秒(ラップタイムは27分46秒)
完走計画に比べ、プラス1分54秒(ラップタイムでプラス46秒)
30~35kmのラップタイムに比べたら1分26秒遅くなっています。
完走計画では、35~40kmは27分を目標としていたので、大きなブレーキというわけではありません。
それでも、この5kmはものすごく長く感じました。
キロ6分オーバーペースぐらいで走っていたような感覚でした。

さて、ここで計算しましょう。
目標の3時間40分以内にまとめるには、残り2.195kmを11分6秒で走らなければいけません。
さあ、行けるのか?

無理!

ここまで40km、ひたすら感情を押し殺して走ってきましたが、ついに私の心はポッキリ折れました。
どんなに体が元気でも、心が無理と判断したら、それは無理なのです。
40km地点で、記録を狙うマラソンは終わりました。
今回のレースで、ここで失敗したというポイントは特になかったですが、強いて言えば、最後になって「無理!」と判断した心の弱さが、今後の課題でしょう。
今考えれば、あきらめるぐらいに絶望的なタイムではなかったです。

40kmまでは、ほとんど周りを見ることなく、走ることだけに集中してきました。
視界は自分の半径5mぐらいしかなかったです。
ところがあきらめた瞬間に、視界がパーッと広まったような気がします。
こんなにも人がいたのかと、沿道の人だかりにあらためてビックリします。

うん、残り2kmは楽しもう。
何も私はマラソンでメシ食ってるわけじゃないんだ。
たくさんの応援を受けながら走れることに感謝しながら、マイペースで行こうではないか。

あんまり記憶ないんですが、「ポーズ取って!」と言ったカメラマンがいたような気がします。
今思えば、それが雀空さんだったかもしれません。
雀空さんのブログで、ガッツポーズを取っている私の写真を見て、私が一番ビックリしています。
とてもガッツポーズなんて取っている場合じゃなかったのですが、きっと無意識のうちに、心がエンジョイモードに突入していたのでしょう。
雀空さん、ありがとうございます。

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ついでに言えば、さりげなく北大構内には私の家族も来ていて、さりげなく姉が写真を撮ってくれました。
ありがとうございます。
ああ、ワシ、前のランナーに比べたら明らかに躍動感がないのう。
脚が前に出ないので、それをカバーしようと、後ろに蹴り上げる悪いクセが出ていたのかもしれません。

北大構内を過ぎ、41km地点になってサングラスを外します。
視界が50倍明るくなりました。
ああ、こんなに素晴らしい青空の中を走っていたのかと。
なんか、今までサングラスしてもったいなかったなあ。
実際問題として、目のこと考えたらサングラスしていた方がいいんだけどね。

レンズのない世界はまぶしく輝いていました。
(厳密に言えばコンタクトレンズつけてたのだが、まあ、そこは気にするな)
周りのランナー、応援の人たち、影で支えてくださるボランティアスタッフの皆様、みんな輝いていました。
こんな輝く空間の中で走れるありがたさをしみじみ感じました。
感謝の一言しかありません。

前半はあまり耳に入らなかった「くもモーン」の声援が本当にありがたかったです。
特に子供の声援は、力になります。
よく、プロ野球のヒーローインタビューで「ファンの皆さんの声援が打たせてくれました」なんてのを聞いて、「んなわけねーだろ。カッコつけんな」と思ったものですが、断言します。

最後の2kmは応援の力で走らせてもらいました。

一人なら無理です。
棄権まではしないですが、絶対に歩きます。
くまモンじゃなかったら、間違えなく、心の折れ幅がもっと大きくなったことでしょう。
目立つカッコして、応援まで受けて、みったくない走りをするわけにはいきません。

いよいよ、最後の直線に入ります。
ゴール地点がはっきり見えます。
しかし、そのゴールまでが長いこと長いこと。

ゴールの大時計は3時間39分台を表示していました。
「よし、3時間40分切りは無理でも、せめて3時間40分台でゴールしようではないか」と、一旦折れた心を真っ直ぐにします。
しかし、走っても走ってもゴールは近づいてこない。

3時間40分30秒、40秒、50秒……、51、52、53……。

時計は無常にも、3時間41分を過ぎてしまいました。
ここで本日2度目の心ポッキリタイム。

まあ、五体満足で走れて、コースベスト出せただけでいいじゃないか。
胸を張ってゴールしよう。

ガッツポーズでゴール。
TBSサンデーモーニングの張本氏が言っていたように、相手に失礼になるので、手は肩より上に上げないでのガッツポーズです。
しかし、対戦相手のいないマラソンでは、相手に失礼なこともないので、そこまで気を回すことはなかったような気もする。
全く張本氏め、余計なこと言うんじゃねーよ。
ま、目標タイムも過ぎちゃったし、控えめなガッツポーズと言うことでいいだろう。

ゴールタイム 3時間41分16秒(ラップタイム12分22秒)
完走計画に比べ、プラス2分16秒(ラップタイムでプラス22秒)

グロスで3時間40分切りはなりませんでしたが、スタートロスを引いたネットタイムでは3時間39分51秒と、ギリギリ3時間40分切りを果たしているので、まあ、今回はこれでいいということにしておきましょう。

つづく

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by gossy54200 | 2016-09-08 22:15 | ランニング | Comments(2)  

Commented by 雀空 at 2016-09-09 10:20 x
改めてお疲れ様でした。
走行中にランナーが何を考えているか?などが良く分かり参考になりました。(私はマラソンをやる予定はありませんが)

「ポーズ取って!」は私の隣にいたオールスポーツのカメラマンがずっと声を出してました。
多くのランナーがガッツポーズや両手を上げて走り過ぎて行ったのですが、先ほどオールスポーツのサイト(北大ロータリー地点)を見てびっくり!
ポーズを取った写真は全然掲載されてませんね(^^;
あのカメラマンは何のために声かけしていたのか謎です。
Commented by gossy54200 at 2016-09-11 21:43
雀空さん、コメントありがとうございます。
何も考えていないつもりで走っていたのですが、意外と色んなことを考えているものですね。

前半のうちは何も言われなくても、オールスポーツのカメラマンが見えたらランナーはめいめいポーズを取っていましたが、さすがに40キロを過ぎると余裕がなくなるので、あえて声かけをしたものと思われます。
それが写真に反映されていないのは確かに謎ですけれども(笑)

道マラが終わって、やっと自転車モードに切り替えられると思いきや、天気が悪いことも重なって、プール中毒になりつつある困った状況になっています。

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