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2011北海道マラソン(その4)

その1 その2 その3

15km地点を過ぎた辺りから、琴似栄町通を左折して、新琴似一番通に入ります。
8月はひたすらこのコースで練習してきたので、ここはもう見慣れた景色だ。
大体何キロぐらい行けば何があるかというのは、ほぼ把握している。
こういう安心感は精神的に大きい。

16km地点を過ぎたぐらいのところで、おっ、来ました来ました。
折り返し地点を過ぎて、反対方向に走っていく先頭ランナーが。
いやー、速いなー。
ほぼ私が100mを全速力で走るぐらいのペースで、彼らは42.195kmを走るんだもんな。
こういうトップランナーの走りを生で見れるのも、北海道マラソンの醍醐味だな。

まあ、トップクラスのエリートランナーは関係ないや。
自分は自分の走りで、亀のようでも一歩一歩踏みしめて、少しでも前に出ていこう。

おっ、私と同じくサイクルジャージを来て走っている人発見!
ひょっとして、私のブログにコメントをいただいたseiさんか?と思ったが
シューズがseiさんのブログで見たやつと違ったので、この人は違う。
残念。
お先に失礼、知らないサイクルジャージの人。

その後、500mぐらい走ったところで、もう一人サイクルジャージの人発見。
足元を見ると、おお、ブログで見たのとぴったしカンカンで同じシューズだ。
これはseiさんに違いない!!

ついつい嬉しくなって、「seiさんですか?」と後ろから大きな声をかけた。
「gossyです、頑張りましょう!」とエールを送って、seiさんの前に出た。
seiさんはさわやかなアスリートって感じの方で、笑顔が非常に印象的でした。
お互い自分のペースを守って、42.195km走り抜きましょう!
(これで別人だったら笑えるが、seiさんのブログでも私のことが書いてあったので、間違いなかったようです)

新川通に入ります。
この果てしなく続く直線道路が、今回の最大の難関。
日よけとなるものはないし、どこまでこの道は続くんだと精神的にもキツイ。

折り返し地点を過ぎたランナーとどんどんすれ違っていくが
「猫ひろしはどこだ?」なんて探している余裕は全くない。
自分の走りで手一杯。
実際、猫ひろしを見つけることはできなかったけど、大してファンでもないのでどうでもいい。

20km地点通過、タイムは2時間22秒(15~20kmのラップタイムは28分32秒)。
いいぞ、いいぞ、計画通りに一定のペースを守っている。

20kmを過ぎてからも、果てしなく道は真っ直ぐ続く。
うぉー、俺はどこまで進んでいけばいいんだ。
折り返して行ったランナーたちよ、教えてくれ。

普段の練習では、前田森林公園まで走って折り返すということをしていたのですが
実際のコースは森林公園からが長く感じましたね。
森林公園から折り返し地点までが「第一次心が折れそうになった区間」です。
もうちょっと森林公園から先のところも走っておけばよかったなと反省。

折り返しからすれ違うランナーを見ていくと、アンパンマンのかぶり物をしているランナーを発見。
「うげげ、あんなカッコで暑い中よく走るな」と思うと共に、根がくそまじめな私は
「こんなふざけたカッコをしたランナーに負けるわけはいかない、絶対に抜かしてやる」
と、密かに闘志を燃やしたのであった。

アンパンマン抜かしてやるぜえ!と、折れそうな心を真っ直ぐにして、25km地点到達。
タイムは2時間29分12秒(20~25kmのラップタイムは28分49秒)。
よっしゃ、まだキロ6分以内で走れている。

25km地点を過ぎてすぐのところに折り返し地点。
折り返し地点は、テレビのマラソン中継で見るような、あのでっかい円錐型のコーンがある。
他のランナーがコーンをベタベタさわって折り返していったので、私もマネをしてみたが
今となっては、コーンをさわることにどういう意味があったのかは不明。

折り返しを過ぎて、ちょっと気分的にラクになるかなぁと思ったが
ここからがしんどかったですね。
折り返しまで、さわやかに前方から吹いていた風がピタッと止まり
しかも、後ろから焼き付くようにジリジリと太陽の光を浴びる。

一気に体力が消耗していく感じで、腹が減ってきたので
スタート時に食おうかなあと思って、結局食べなかった餅を食いながら走る。
餅は固くなって、全然うまくなかったのであるが
もはや、うまいまずいなどはどうでもいい。
ここで一番大事なことは、私がガス欠になって死なないことなのである。

27km地点ぐらいで、アンパンマンをとらえる。
「よっしゃー、アンパンマン抜かしたぜ!」とテンションが一瞬高くなったが
ここで、目標を見失ってしまった感じだ。
私に走るエネルギーを与えてくれたアンパンマンの人、ありがとう。
そして、さようなら。

28km地点ぐらいで、まだ折り返し地点に到達していないランナーが
「○○番、制限時間です。走るのをやめてください」と呼び止められるのを聞いて
ちょっと気分的にあせってくると共に、止められたランナーの無念さを感じるのであった。

この時点で、制限時間には30分ぐらい余裕があり
客観的に考えれば、余程のことがない限り完走は可能なペースであるのだが
いつ、どこで、大ブレーキがあるのかビクビク恐れている状態は続いており
「完走できるかどうかは5分5分かなあ」と思ってしまう。

ブレーキが怖いので、とにかく行けるとこまで行こうとどんどん先に進む。
20kmぐらいまで、割合楽しく走れたかなあと思えたのであるが
30kmを前にしてからは「42.195km」という距離が怖くなってきましたね。
怖いから、少しでも「42.195km」に近づくために
とりあえずどんどん行こうという感じで、既に余裕はほとんどない。

25kmを過ぎた辺りから、給水ポイントは過剰と言えるぐらいに充実してきましたね。
ここまで来ると、給水場での混雑もあまりないので
コップを受け取り、ガブっと水を飲み、余った水は頭からビシャッとかける。
冷たい水を含んだスポンジを受け取り、首筋に当てて、少しでも日光からのダメージを少なくさせる。

そうそう、折り返しを過ぎてから、首の後ろに「ひんやりタオル」作戦はすごく効果があったよ。
ありがとう、MT嬢。
きっと、MT嬢のメールがなかったら「ひんやりタオル」を使用することはなく
25kmを過ぎてから、私は苦しみのあまり、のたうち回っていたことであろう。

正規のエイドの他に
私設エイドでバナナとか梅干とかを提供して下さる人たちがいたのは、すごく嬉しかったですね。
私は結局利用しなかったのですが
こういう人たちが、私を含め見ず知らずの人たちを応援してくれるという気持ちだけで嬉しかったです。

30km地点通過、タイムは2時間58分44秒(25~30kmのラップタイムは29分31秒)。
少しペースは落ちてきたが、まだキロ6分以内のペースで行けている。

あと12.195kmを、2時間以内で行ければいいのだ。
ここで初めて、「ひょっとしたら完走できるかも?」と思ったのであった。

(つづく)

by gossy54200 | 2011-09-02 23:50 | ランニング  

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