俺チャレ2012~はるばる行くぜ函館(その7)

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豊浦のセブンイレブンでの休憩を終え、再び走り出します。
あっという間に建物は見当たらなくなり、街灯もなくなり、いよいよ峠道に入るんだなあと、身が引き締まります。

本格的な峠に入る前に、標高100mぐらいの丘を上ります。
小さいトンネルが何個かありましたが、交通量もなかったので自転車でも問題なし。
あえて夜に峠越えをするようにスケジュールを組んだのは、交通量の少ない夜の方がトンネルは走りやすいだろうと思ったわけですね。
とりあえず、ここまでのところでは、この作戦は成功のようだ。

で、3kmぐらい上りが続いて、高岡トンネルを過ぎたところから下り。

げげ、ブレーキが効かない!!

そりゃあ、ここまで少なくとも100kmは雨天走行を強いられてきたわけだから、ブレーキシューが泥だらけでエラいことになっているのね。
こりゃあ、たまらん。
サイコン表示はよう見えんが(このころになると、たまにサイコンが復活して数字を出すようになったのである)、25km/h以上はとても出せない。
恐ろしい、とにかく恐ろしい。

そんでもって雨が降っていて、街灯もないのでコーナーの様子がよう見えん。
こりゃあ、たまらん。
恐ろしい、とにかく恐ろしい。

更に、この時間帯になると交通量は少なくなるんだが、たまに通る車は大型トラックがほとんどなのね。
私の脇をビューンと大きなトラックが、猛スピードで風を切って通り抜けていく。
こりゃあ、たまらん。
恐ろしい、とにかく恐ろしい。

下り坂が終わると、道央自動車道の豊浦インターが見えてくる。
真っ暗闇の中で、カエルがゲコゲコ大合唱をしている。
私はカエルが特に苦手と言うわけではないが、これは不気味だ。
そのうち巨大カエルに私は襲われるんじゃないだろうかとの妄想にかられる。
こりゃあ、たまらん。
恐ろしい、とにかく恐ろしい。

PM11:00ごろ、大岸の集落に到達。
大岸のこの時間の天気は雨、気温は13.0℃、風は北北西に0.5m/s。

ここまで来ると、雨がどーだとか、風がどーだとか、そんなことはあまり気にならない。
とにかく恐ろしい、全てが恐ろしい。

でもって、大岸を過ぎてから本格的な峠道になっていくのだが、もう坂道がつらいとか、そんなことはあまり気にならない。
とにかく恐ろしい、全てが恐ろしい。

ああ、恐いよ!めちゃくちゃ恐いよ!
誰だよ、夜中に峠越えをしてやろうなんて思ったバカは!


この恐怖から逃れるためにはどうすればいいか?
答えは簡単だ。

全力でペダルを踏みしめ、前に進むだけである。

そうだよ、こんな峠、さっさと超えなきゃなあ。
ああ、恐ろしい。
こんな思いはもう二度とたくさんだ。

グォォォォーーーーー

うわー、また、俺の脇をトラックが走ったよ。
トラックの運転手さん、深夜の峠に自転車で走るバカがひとりいてごめんなさい。
私が悪うございました。

ああ、まだ上り坂続くのかよ。
もう、うんざりだ。
やめてくれ、許してくれ。
えーい、面倒だ。
俺はもうここで野宿してやる。

などと、寝袋も持参していないくせに、やけくそになったところで、礼文華トンネルに入りましたね。
礼文華トンネルは、自転車で走れるぐらいの広い歩道が完備されている、完璧なトンネルです。
a0156548_0171463.jpg

トンネルはすばらしい。
何がすばらしいって、雨風が防げる。
しかも、トンネルの中には灯りがあるので、周りの状況がよく見える。
トンネルこそ正義であって真実である。
このまま世界中の道路がトンネルになればいいとすら思った。

しかし現実には世界中の道路はトンネルになっていないわけで、入口があれば出口があり、出会いがあれば別れがある。
約1.3kmにわたる礼文華トンネルを抜け、再び、雨の峠をひた走るのである。
さようなら礼文華トンネル。
広い歩道がとてもナイスなトンネルだったよ。
灯りと雨やどり空間と安全をありがとう。
礼文華トンネルを抜けたところで、ちょうど午前0時となり、日付が変わったのであった。

そう言えば、2年前に自転車でここに来たときも、雨の中を走ったんだったな。
どうやら私は静狩峠に呪われているようだ。
私はきっと前世で、静子さんという女性や狩野さんという人に、相当の恨みを持たれているんだろうな。

標高約230mの静狩峠の頂上に到達し、下り坂に入ります。
まあ、この下り坂の恐ろしいことと言ったら、そりゃあもうですよ。
とにかくカーブで膨らまないように集中しながら、そろそろと坂を降りていきます。

下りが終わったら、今度は長万部市街まで約10kmにわたる平坦な直線。
これがまた辛い。

とにかく単調だ。
でもって、気を抜くと、ビュオーンと私の脇をトラックが駆け抜けていく。
恐ろしい、恐ろしいったら恐ろしい。

でもって、広い路側帯を走っていると、突然路側帯が消え、草むらがガガンと目の前に迫ってくる。
うわあ、このまま草むらにダイブしそうだあぁぁぁぁ!
恐ろしい、全力で恐ろしい。

夜の道は何があるかわからない、集中力を切らさないようにしなければ。
あまりにも集中していたからか、この区間は疲れたとか、足が痛いとか、そう言った肉体的な苦痛は特に感じなかったですね。
とにかく、車が恐ろしく、暗闇が恐ろしく、何もかもが恐ろしく、ただそれだけ。
恐い以外の感想などあったものじゃない。

いやあ、よく、こんなテキトーなライトの配置で事故を起こすことなく走りきったものだ。
フロントフォークにつけていたライトなんて、しょっちゅう外れそうになり、ほとんどライトの役目を果たしていなかったものな。
ライトについては、今後マジで対策を考えないとダメだ。
街灯のある平地なら、こんなもんでいいけど、とても街灯のない峠道では、この程度の準備では足りない。
灯りの光量的には悪くなかったと思うが、配置をもっと研究せねばな。

長万部の市街地の灯りが見えてきたときの喜びは筆舌に尽くしがたい。
「ああ、終わった。この恐ろしい暗闇が終わった。この支配からの卒業だ!」
と、頭は尾崎豊になり、盗んだバイクで走り出したかったのであるが、バイクは免許すらないので、仕方なく自転車で走ったのであった。

AM1:00過ぎ、長万部の中心部に到達。
この時間の長万部の天気は雨、気温は12.4℃、風は西南西に0.3m/s。
ここまでの走行距離は約220km。

(つづく)
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by gossy54200 | 2012-07-05 00:49 | ロード | Comments(6)  

Commented by 店員A at 2012-07-05 04:22 x
恐ろしいったらありゃしない、、、のに対策を考えなければ、、と書いてしまう所にナイトランの真実がありそうですね。
私はやったことがないので、、えらいなぁ、、というコメントしか出ませんねぇ。
Commented by gossy54200 at 2012-07-05 07:16
以前にナイトランをしたときと違って、「雨+峠」というオプションがついてきましたので、恐ろしさは比べようにないほどでしたね。
静狩峠のときは「もうナイトランは二度とやらないことにしよう。少なくとも単独走のときはやらないことにしよう」と思ったものですが、のど元過ぎれば何とやらで、「次はきちんと対策しよう」と思うようになり不思議なものです。
Commented by pen at 2012-07-05 12:54 x
 この怖さ、私少し理解できます。 少年の頃にソロでナイトラン
しましたから。でも当時の交通量と今では・・・ それに
ブレーキがカンティレバーでしたから、効かないてことは
なかったかな~というかこんな雨の日は走らないでユース
ホステルでのんびりしてた気がしますwww

>このまま世界中の道路がトンネルになればいいとすら思った。    わはは~!
Commented by PPS at 2012-07-05 20:55 x
読んでいて、恐ろしい、とっても恐ろしい。よくぞご無事で・・・・。
Commented by gossy54200 at 2012-07-05 21:29
>penさん

夜でさえ恐ろしいというのに、雨は二重に恐ろしいです。
昼間走れるときは昼間走っておいた方がいいのは言うまでもないですね。
しかし、昼間の走行では恐怖しか感じないトンネルが、ナイトランになると唯一の安らぎの場になるのですよ。
トンネルバンザイでした。
Commented by gossy54200 at 2012-07-05 21:32
>PPSさん

ただただ運がよかったとしかいいようがありません。
準備不足&戦略ミスに反省しきりです…。

ただ、ナイトランは坂の斜度が気になりませんので、坂対策にはいいかもしれませんよ(無責任)。

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