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みやすのんきのマラソン本がすごい!(その1)

湿原マラソン前日。

本屋に行ったら、くたびれたおっさんのイラストが表紙の本に目を奪われた。
そのタイトルは「走れ!マンガ家 ひぃこらサブスリー」というものだった。

まあ、元々才能あった人の単なる自慢話だろうと、適当にパラパラページをめくったら、「お!これは!」という記述があった。
大げさに言えば、「これは私のランニング人生を変えるんじゃないか」と思えるほど、画期的なランニングフォームについて、マンガ家らしく、わかりやすいイラストを交えて解説されていた。

大会前日ではあったが、所詮、30kmレースの湿原マラソンは道マラの調整と割り切っていたので、その画期的なランニングフォームを実際のレースで試してみることにした。
本来なら、本を買って、じっくり研究してみたいところであったが、ケチな私は、「なんとなく試してみて効果があったら本を買おう」ということで、ひゃらっと立ち読みだけして帰った。

シザース
前の足が着地する前に、後足が前を追い越す
この2つのキーワードだけを頭に入れて。


さて、当日。

私は今まで、軽い前傾姿勢で、後足を蹴り上げて走ることを意識していた。
しかし、それではいかんのだ。

蹴る前に脚を前に出す。

とにかくこのことを意識した。


走り出します。

お、脚がどんどん前に出てきて、ピッチが早い。

後足を蹴り上げて、よっこいしょと前に脚を持っていくのではなくて、足が接地したら、蹴り上げずに、とにかくすぐに前に出すことを心がけた。

しかし、所詮は付け焼刃のフォームである。
体の前で着地するような感じで、どうもぎくしゃくした感じだ。
イマイチ速く走れなく、タイム的には去年よりもかなり落ちた。

落ちたのであるが、去年は25kmぐらいで大腿四頭筋が悲鳴をあげていて、ふくらはぎにもかなりダメージが残ったが、今年はハムストリングス(もも裏)からお尻にかけての筋肉痛だけで、レース翌日も普通に歩くことができた。

そして何と言っても最大の違いは、去年は30kmで燃え尽きた感じであったが、今年は、「このまま、あと12.195km行けるんじゃね?」と思った点だ。
これは体のダメージが少なく、距離が伸びてから活きてきそうなフォームだ。
道マラはこのニューフォームで行こうと心に決めた。

そうと決めたら本を買うのだ。
ケチな私は、ちょっぴり安いkindle版を購入したのであった。

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走れ! マンガ家ひぃこらサブスリー 運動オンチで85kg 52歳フルマラソン挑戦記!

みやす のんき / 実業之日本社



みやすのんきと言えば、私の中では「エロ漫画家」というイメージしかない。
子供のころ、床屋の待ち時間に「月刊ジャンプ」の「やるっきゃ騎士(ないと)」を読むのが、至福のひとときであった。
ついでに言うと、床屋の待ち時間に「月刊マガジン」の「いけないルナ先生」を読むのも、また、刺激的な時間の過ごし方であり、これらのマンガは健全な青少年の心のよりどころなのであった。
そんなわけで、この本のイラストもハダカの女性ばっかりなんじゃないかと期待していたが、残念ながら、くたびれたおっさんしか出てこなく、そういった方面でこの本に期待してはいけない。

サブスリーを達成したぐらいだから、きっと元々の運動神経に優れている人なんじゃないかと思ったが、まえがきの部分を読むと、かなり悲惨な運動神経だったようだ。

私の子供時代と共通していることとしては

・鬼ごっこで捕まっても鬼にならない特別扱い。
・運動会のかけっこは常にビリ。
・逆上がりができない。

「ああ、わかる」と、まえがきの部分は目頭を押さえながら読みました。
私もそうだけど、子供のころ運動オンチで、そのことをコンプレックスに持ってる人って、大人になって運動に目覚めると、一気にそっちの方にエネルギーを持っていかれるのかもしれない。
みじめだった子供時代を取り返そうとして。

そんでもって、本題に入って、ランニングフォームについて解説されているところをじっくり読んだ。
まだ買って5日目だが、3回は読んだ。

この方のすごいところは、色々なランニング本に書かれていることを、そのまま鵜呑みにするのではなく、実際にやってみて、どこが合うか合わないかを検証して、自分のランニングスタイルを確立していることである。

なんでもそうだが、マニュアル本を読んで、その通りにできないからと言って、「ああ、これはクソ本」だと批判してブーたれたところで、自分にとって、全く利益になることはない。
「これではうまくいかない。じゃあ、どうすればいいんだ」と自分なりの創意工夫することによって、メソッドを確立していかないと、物事は上達していかないのである。

この辺りは、綿密な取材を元に作品を作るマンガ家という職業のなせる業であろう。
今まで読んできた、「私はこれで上手くいった。だからお前らもそれでやれ」というような、自分のメソッドを押し付けているものとは、一線を画している。

では、どこがどう違うのか?
だんだん書くのがめんどくさくなってきたので、そのうち続きは気が向いたら書きます。

ごきげんよう。

つづく

by gossy54200 | 2016-08-05 23:34 | ランニング  

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