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Road to サロマ(アリーナぐるぐる60km)

私は融通のきかない男である。

サロマ100kmウルトラマラソンを前に、60kmのロング走をやっておいた方がいいだろうと思い、令和元年の一発目である5/1がいいんじゃないだろうかと、なんとなくフィーリングで決めてみた。

しかし、天気予報を見ると5/1の天気は最悪であった。
一日中傘マークがついていて、しかも風もビュンビュン強く、気温一桁という血も涙もない絶望的な予報であった。
ロング走に向けて大いなる逆境である。

逆境ではあるのだが、ウルトラマラソンを走ろうとする男として、そんなものは不屈の闘志で跳ね返さなくてはいけない。
昨年のサロマは80km地点のワッカから暴風雨状態で、低体温症でリタイアする人が続出するというタフな条件だったのである。
これは「ウルトラマラソンは暴風でも行わるのだ。今のうちからワッカ対策をきちんとやっておけ!」という神のおぼしめしに違いない!
ふふふ、暴風雨望むところだ!!

…なんてことを根性無しの私が思うわけもなく。
それ以前にマラソンに適した雨具なんて持ってないし(そのうち買います)。

しかし、どうしても5/1にロング走はやっておきたい。
天気のいい別の日にやればいいじゃないかという意見もあるだろうが、ほら、そこは「私は融通のきかない男」なのである。
一度決めたことは、石にかじりついてもやらなくて気が済まない困った性格なのである。

暴風雨で外を走っている場合ではない5/1だったが、ここは大都会釧路なのである。

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そう、俺たちには室内ランニングコースがある「湿原の風アリーナ」があるではないか。
1周240mのランニングコースをたったの250周すれば60kmだ。
こんな簡単なことに直前までどうして気づかなかったのだろうか!

ただ、問題としては250周を途中から正確にカウントできなくなるんじゃないかということで、前日に100円ショップで手動のカウンターをゲットした。

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疲れてくると、そのうち押し忘れてカウントされなくなるんじゃないかという疑念もあるが、ここは私がずっと正気を保っていられる可能性にかけるしかない。
南ちゃんのようなマネージャーについてもらって、一周一周カウントしてもらうなどということはできないのである。
まあ、仮に南ちゃんがいたところで、5時間以上もぐるぐる回っているおっさんを見続ける苦行な作業は、時給3000円ぐらい払わないとやってもらえないだろう。

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「腹が減ってはいくさができぬ」ということで、補給食を大量に買い込みました。
当然、こんなものを持って走るなどということはできるわけがなく、アリーナの観客席に置いて、必要なときに補給するという形を取ります。

さて、アリーナに着いたことだし、走り出しましょうか。
ここでこの日の装備を紹介します。

・2016年北海道マラソンTシャツ
・NORTHFACEのランパン
・カフガード
・五本指ランニングソックス
・NIKEズームフライフライニット(以下ZFFKと略す)
・セイコースーパーランナーズ(ランニングウォッチ)
※ ガーミン235Jの室内モードは誤差が激しくて使い物にならない

あー、せっかく買ったカウンター忘れた!

とは言え、家に戻って取りに行くのもめんどくさい。
1kmずつ手動でラップ取りながら走れば、周回数え違いは多分ないだろう。
そもそも手のひら大のカウンター片手に持ちながら走るのは、かなりストレスになるし、余計なものはない方がいいに決まってる。
カウンターなど最初からいらんかったんや!

《この日の作戦》

・6km(25周)ごとに補給をする。
・ペースは一応キロ5:30ぐらいを目安とするが、適当な感じで。最後までキロ6を超えなければ、まあOK。
・最終的に5時間40〜45分ぐらいでまとめられればよろしいんじゃないでしょうか。

作戦と呼べるほどの作戦でもないのだが、細かいところは走りながら修正すればいいだろうと、気が狂うような250周の旅に出かけます。
外でサイクリングロードのような長いワンウェイコースを走るのとは違って、室内の短い周回コースは、いつでも好きなところでやめられるという環境にあるので、精神力が試されるところである。
ちなみに走り出す30分ぐらい前に、攣り防止のサプリ「2RUN」を投入しています。

梅丹本舗 2RUN 2粒×15袋

梅丹本舗

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《0〜6km》 5:37-5:37-5:26-5:31-5:30-5:50

まずはウォームアップ。
1kmぐらいで早くも両くるぶしの下が擦れてきている。
うーむ、この前厚手のソックスを履いたときは問題なかったのだが、薄手のランニングソックスだと、踵がガバガバで靴擦れが生じてしまうようだ。
まあ、そのうち慣れてくるだろうと、そこはほったらかしにして走り続けることにしよう。
思惑通りキロ5:30ペースになったので、とりあえずこれを維持する方針で。
尚、各区間で6km目のラップが遅いのは、補給タイムも含めているため。
水と塩タブレットとミニあんぱんを補給。
私はスポーツドリンクだと胃がやられるので、「水+塩タブレット」の組み合わせで水分とナトリウム成分を摂ることにします。

《6〜12km》 5:13−5:21−5:18−5:16−5:22−5:57

補給タイムを挟んで走りのリズムが変わったか、なぜかスピードが上がる。
周回遅れの人を交わしているうちに、ズンドコペースが上がっているのかも。
しかし、まだ序盤戦なので大丈夫だろうと、変にペースを落とすことなく、一定ペースで進みます。
水と塩タブレットとアミノ酸の入ったゼリー飲料を補給

《12〜18km》 5:12−5:26−5:16−5:17−5:17−6:04

走行ペースは変わらず。
この辺りは脳を疲れさせないようにするために、目を半開きにして、「動く瞑想」のつもりで頭の中から一切の思考を排除するように走っていた。
補給は6kmのときと同様、水と塩タブレットとミニあんぱん。

《18〜24km》 5:07−5:15−5:06−5:09−5:11−5:55

なぜか知らんが微妙にペースが上がる。
ZFFKに足が馴染んできて、このシューズの特性を活かす走り方がわかってきたのだろうか。
ここでようやく100周。
だが、「ここまで通算で何周してきた」とか「あと何周で終わり」とか、そういう過去や未来の思考は排除して、「まずは目の前の6kmをしっかり走る」と今に集中することにする。
後を振り返ったり、先を見ることはしないで、「今ここで」できることを、感情を排して「淡々と」行うことが、この手の単純作業では大事なような気がします。
水+塩タブレット+エネルギー系のゼリー飲料を補給。

《24〜30km》 5:06−5:09−5:04−5:07−5:14−5:58

1kmのペースが5:10を切るようになってきたが、「100kmは持たんかもしれんが60kmまでならそんなに失速しないだろう」と楽観的に構え、行きたいように行くことにします。
ランニングコースに人が増えて、ペースが乱れてきたのもあるかもしれません。
普段の練習はぼっちランナーの私としては、ウルトラの中では参加者の多いサロマだと、レース本番では速い人のペースに引っ張られるかもしれんなあとも思ったりして。
水+塩タブレット+ミニあんぱんを補給。

《30〜36km》 5:02−5:12−5:11−5:08−5:13−5:40

「よし、ウォーミングアップは終わり。こっからが真の30km走だ!」と気持ちを入れ替えます。
入れ替えますが、あまり先を見ないで、「まずは6kmしっかり走る」と6km単位で考えていくことは忘れずに。
フルマラソンで言うところの「30kmの壁」を超え「この辺りからキツくなるんじゃないか?」と思ったが、ペースは相変わらず暴走気味。
室内コースはひたすら真っ平らだし、床の反発もいいし、風もないしということで、ちょっと速目のペースなのかなあ。
ここでミネラルウォーターが切れたので、経口補水液+塩タブレット+BCAA入りのゼリー飲料を補給。

《36〜42km》 5:03−5:09−5:09−5:04−5:18−6:12

40km過ぎから、コース上にいる中学生か高校生かわからんが、2人組の男子に「速いですねー」と話しかけられて、調子に乗ってビュンビュン行く。
まさか彼らも、私がここまでフルマラソンに近い距離を走ってきているとは予想だにしなかっただろう。
補給は経口補水液+塩タブレット+ミニあんぱん。

《42〜48km》 5:08−5:13−5:11−5:20−5:20−6:12

練習前は「この辺りが一番の正念場」と思っていたが、4月に55km走り切ったという自信もあったのか、肉体的精神的共に、そこまで疲労を感じなかった。
フル通過タイムは3時間47分ぐらい。
本番では4時間切れればいいかなぐらいに思っていたので、この結果は上出来。
45km過ぎから、ちょっとスピードが落ちたが、自分の想定している「キロ5:30」よりも遅れていないので、まだまだ行けるかなと。
補給はエネルギーをドカンと入れようと、ドデカミン+経口補水液+エネルギー系ゼリー。
補給時間で立ち止まると、筋肉が硬直して走れなくなりそうなので、足をバタバタさせながら、落ち着きなく補給します。
ウルトラ完走記を読んでいくと「大エイドで大休憩した後、筋肉の硬直から、脚が動かず失速パターン」が結構見られたので、補給は本番レースでも立ち止まったり、ましてや座ったりすることはせず、歩きながら「エイドは5秒」の精神でやっていきたいと思います。
私がウルトラで一番恐れていることは、「着地衝撃で足がやられること」と「筋肉の硬直からの攣り」です。

《48〜54km》 5:28−5:31−5:31−5:34−5:32−7:11

ここまで来たら「あと50周」と気が楽になります。
50km通過タイム4時間28分57秒は早すぎる。
本番は4時間40〜45分ぐらいを想定しているが、まあ、今日は室内で走行条件もいいし、こんなものなのかもしれない。
ちょっと50km過ぎてから精神的にだれてきたか、キロ6超えなきゃいいかって感じで、流したところもあったかもしれません。
補給はドデカミン+経口補水液+塩タブレット+何味か忘れたけど1本満足バー

《54〜60km》 5:37−5:37−5:29−5:38−12:02(59km地点ラップ取り忘れ)

ゴールは完全に見えてきました。
あとは一定のペースを淡々と刻むのみ。
補給食が大量に余っているので、58km地点で中途半端ではあるが、自分へのご褒美として色々補給。
最後はラップボタン押し忘れるぐらいグダグダだったが、250周何とか走り切ったぜ!
I am a winer!

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んなわけで、私の令和一発目の挑戦は終わった。
補給時間を含めて5時間27分11秒(キロ平均5分27秒)と、非常に満足の行く今回のロング走であった。
正直、走り終えたときは「本番はまだ40kmもあるのかよ!うんざりだ!」と思ったものだが、まずは60kmをレースペースで走り切ったことを素直に喜ぼうではないか。

反省会は次回で。

ごきげんよう。

by gossy54200 | 2019-05-03 21:16 | ランニング  

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